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【炎(フランム)を燃え立たせる言葉の連打!】
<オルレアンの少女&帝国の少尉>
 原作を初めて読んだ時の印象は、ジャンヌ・ダルク! リュック・ベッソン監督の映画でも描かれた女性の力強い生き方が、アリスとどこか重なり合う。その人物像に強く惹かれました。
 曲づくりは、まず秋山勝仁監督にお会いして作品全体の世界観をお聞きし、こちらの意見を説明したうえでスタート。『新世紀エヴァンゲリオン』のテーマ曲以降のアニメ・ファンの期待を裏切らず、なおかつ歌手・高橋洋子として新しい方向性を打ち出したい。そんな気持ちも強かったので、『パンプキン・シザーズ』のテーマ曲「蒼き炎(フランム)」では、スピード感を出しつつ、迫力のあるグルーヴを生み出すことにしました。カラオケで歌って頂くには、かなり速い。けれど、頑張ればなんとか歌えて、そのぶん達成感に酔える……そのギリギリのラインです。
 停戦中という設定の物語ではあるものの、迫り来る戦車を想像しながら、平和のために闘う意志を表現する。これをテンポ、音色で具体化、歌詞は作品中に使用される言葉を正しく把握するうえでも、読み方も含めて監督にキーワードを教えて頂き、曲始まりからたたみ掛けるように言葉を連ねていきました。「ゲシュペンスト・イエーガー」など、ひと言ひと言の発音を間違えてはいけないので注意しましたが、原作の文語表現に同調する部分があったせいか、作詞は思いのほか短時間で書き上げることができたんですよ。
<内柔外剛アリスの心の表情>
 レコーディングでは、やはり発音に神経を集中。また、アリスを表現するうえで、同じ「NON」という否定であっても、外面と内面、異なる歌い方を心がけました。エフェクトのかかった部分も、そうした心理の表れです。
 曲完成後、しばらくして第一話のオープニングを目にした時の印象は、まさに感激でしたね。歌と映像が完璧にシンクロしている! リズムも合っていて、さぞ作画が大変だったと思うんですよ。スタッフの方たちには深く感謝しています。全体を通しても映像が素晴らしく、声優さんの声もキャラクターにピッタリで、極めて質の高い作品の主題歌を担当できたことを、誇りに感じています。
まだまだインタビューは続きますが、この続きはDVD Vol.2封入のライナーノートにて!
プロフィール:たかはし・ようこ
東京都出身。1987年以降、久保田利伸、松任谷由実など、数々のアーティストのコンサートやレコーディングに参加。
1991年「P.S. I miss you」でソロデビューを飾り、日本レコード大賞新人賞、ほか多数の新人賞を受賞。アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の主題歌「残酷な天使のテーゼ」「魂のルフラン」そして、アニメ『この醜くも美しい世界』OPテーマ「metamorphose」等、数々のヒットを飛ばしている。