謎の箝口令に隠された真実とは? 古茂田氏「自殺」についての数々の疑惑

 本誌の前号に「当分『古茂田』の名前がTVや新聞から消えることはないであろう」と書いたが、それは間違いだった。

 なぜか大手新聞社の記事や、大手ネットワーク局の報道番組からは、忽然と「古茂田」の文字が消えた。まだ古茂田氏の遺書も発見されておらず、ジアースリポート入手の経緯も不明のまま。そして古茂田氏自殺の動機がはっきりしたと言えないのにもかかわらずだ。

 本誌がこの件についての取材のため、古茂田氏の家族にインタビューを行おうとしたところ、まったく連絡が取れなかった。古茂田氏の自宅は警察の現場検証のため封鎖されたままであり、家族はそこにはいない。古茂田氏の秘書や事務所の元職員に問い合わせても、家族の行方は誰も知らなかった。

 そもそもどうして、未だに古茂田氏宅が封鎖されたままなのだろう? いくら拳銃が使用されたからといって、単純な自殺事件でここまで長期間現場が封鎖されるのは異常だ。  また、今回の事件についての警察発表でも、はっきりしない点が多々ある。発表では「古茂田氏が拳銃を所持していたと家族が証言している」とあるが、古茂田氏がどうやって拳銃を入手したかについては一切不明のままだ。にもかかわらず警察は「もう公式に発表することはない」として、これ以上のコメントを拒んでいる。
 更に取材を続けていると、とてもきな臭い事実が浮かび上がってきた。本来この事件を捜査すべき警視庁刑事部の捜査課が、この事件から排除されているという。

 「政治家絡みの事件のため、単純事件を捜査する第一課と、政治絡みを扱う第二課のよくある縄張り争いだと最初は思っていた。ところが古茂田事件では、どちらの課も同様に捜査から排除されていた。ではどこが捜査を担当しているのかというとよくわからない。何が何だかさっぱりだ」(捜査課の古参刑事)

 そのうえ事件当日、古茂田邸からは「多数の銃声」が聞こえたという証言もある。拳銃で自殺しようとしても狙いがそれ、1発で死ねないときは実際にあるそうだ。ところが付近住民によると「10発以上の銃声や、自動車の急発進音」が聞こえたという。まさか自殺に10発以上もの銃弾が必要なわけはないだろう。それに「自動車の急発進音」とはいったい何なのだ?

 ジアースリポートの話だけではなく、これだけ不可解な「古茂田氏自殺」の話があるなら、マスコミで取り上げるべきネタはいくらでもあり、普通なら「政府の陰謀か!?」と大見出しがつくことだろう。それなのに、先に書いたように大手マスコミはこの事件のことを忘れてしまった、いや忘れたいらしい。古茂田事件を取り上げない理由について毎朝新聞社などに問い合わせたところ「その時期に起こっている事件を取捨選択し、総合的に判断した結果である」という形式張った回答しか得られなかった。

 だがここでもきな臭い話が登場する。「ジアースリポートと古茂田事件についてはもう扱うな」という「通達」が大手マスコミの社内で出されたというのだ。あるTV局の番組制作担当者は、次のように語っている。

 「どうもスポンサーの意図がからんでいるらしい。ジアースリポートについての特番を企画したのだが、「ジアースリポートについて扱うのならスポンサーを降りる」という大手企業が現れて立ち消えになった。いくら『報道の自由』『報道の独立性』だの言っても、視聴率とスポンサーからは絶対に自由にならないし独立しようともしないのがマスコミだから」

 どうもジアースリポートと古茂田事件については、政府だけではなく財界にも「触れてほしくない真実」があるらしい。本誌ではこの件について、今後許される限りの追及を行っていきたい。